ただし、横澤さんのほうはバラエティ番組で知られたが、和田さんはNHKではドラマ畑一筋の人だった。
特に土曜日の晩に放映された一連のドラマが有名で、中でも『阿修羅のごとく』が僕には強く印象に残る。
一つには、あのトルコ軍楽隊のものものしいテーマ音楽もあってのことだろうけれど(ドラマの内容にどんぴしゃの音楽!)、子供心ながら、登場人物たちの葛藤や、人間存在そのもののおかしさ、哀しさ、怖さがひしひしと伝わってきて、今でも忘れられないのである。
NHKを退いたのちは、映画監督を務めたり後継者の育成に努めたりしたほか、バラエティ番組にもたびたび登場してそのユニークな人柄を振りまいたが、やはり和田さんの本領はテレビドラマの演出にあったのではないかと思う。
深く、深く、深く、深く、深く黙祷。
今日は、夕方の買い物以外は外出せずに、部屋で仕事関係や企画関係の作業を進めたり、『孤燭』の下書きやノート書き、PCへの打ち込みを進めたり、とまる。のレビューを仕上げたりする。
ほかに、鹿島茂の『甦る昭和脇役名画館』<講談社>と佐藤亜紀の『醜聞の作法』<同>を読み進める。
ネルソン・フレイレが弾いたショパンの練習曲集作品番号10&舟歌&ピアノ・ソナタ第2番<DECCA>、エフゲニ・キーシンが弾いたブラームスのピアノ・ソナタ第3番他<RCA>、アリシア・デ・ラローチャが弾いたグラナドスのスペイン舞曲集&詩的なワルツ集<同>、グレン・グールドが弾いたバッハのインヴェンションとシンフォニア<SONY/BMG>を断続的に聴く。
夕飯後、『醜聞の作法』を読了する。
あまりの面白さについつい読み終えてしまったのだ。
それにしても、なんと機智に富んだ作品だろうか。
いつものことながら、佐藤亜紀の筆運びには舌を巻くばかりである。
(この作品が何と向き合っているのか、二重三重の意味でそのことが示された「第十六信」が、もしかしたら『醜聞の作法』の肝かもしれない)
ほかに、『甦る昭和脇役名画館』を読み進める。
マルク・ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽隊他が演奏したラモーの『アナクレオン』他<ARCHIV>を聴く。
華やかで耳なじみのよい一枚だ。
今日は、甘いものは食さず。
一事が万事。
と、口にしたくなるようなことがある。
自省あるのみ。
それにしても寒い。
皆さん、くれぐれも風邪やインフルエンザにはお気をつけ下さいね。
明日がいい日でありますように!
それじゃあ、おやすみなさい。